Sunset & Fishing夕日好きのプロルアービルダー

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TS高松の展示物1 20:20
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    20年前のHOT SHOT (上州屋 camp bell 仕様)テニスステーション高松にて展示中
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      自分の作品ばかり見ていると、案外それはそれで良いと思えてしまうから、僕は時々HOT SHOTを取り出して眺めることにしている。
    そうすると、自分がいかに低レベルな製品で満足しているのか身につまされる。
    これから時々、展示物を紹介することで自分のレベル向上につなげようと考えている。

    今日のHOT SHOTは20年以上前にHOT SHOT松本さんが、上州屋の系列店キャンベルにOEMで制作卸していた作品だ。
    約12cmのボディーは、ワカサギ系の小魚をイミテートしたものだと思われる。
    まず、1枚目の写真では、アルミ板に自分でケガいたスケールを利用した鱗目に注目していただきたい。
    一方方向だけの単線部分と、クロスした菱形模様が側線付近を境にしてシームレスに繋がってゆく。
    台所であたりまえに使うアルミホイルにこれだけ美しく転写するだけでも、素人やちょっと囓った程度のビルダーには到底真似はできないだろう。
    魚種により、サイズにより、様々な自作スケールを用意して、魚の持つ質感を忠実に再現しようとする試みには心底頭が下がる思いだ。
    単純に魚皮を貼ったり、アワビシートを貼ったりして逃げることなく、常に自分の技術の粋を結集して真っ向勝負だ。
    じっと眺めていても惚れ惚れするほど美しい。

    次は顔まわり。
    後年の作品に比べれば、表現の方法が稚拙な部分があるけども、そこには松本さんの恐ろしいほどの執念が隠されているのだ。
    顔のアルミ部分を見て欲しい。
    アゴ下の部分、エラの蛇腹の部分、そしてほっぺたの部分と、3ピースにして部分的に重ね貼りすることによって立体感と精巧さを出そうと試みている。
    また上唇には半透明の樹脂を立体に造形したものを貼り付けて、文字通り立体的に盛っているばかりか、口を少しだけ開いているかのように、ノーズ先端部分はセルロース層に削り込みを入れている。
    目玉は金の縁取りが出来るようにシルバーのシートの上にゴールドのシートを重ねて、適度な粘度に調整した黒塗料が自ら回り込んで、表面張力で縁だけが残る最適量をポッティングするのだ。

    最後は極めつけ、伝家の宝刀、エラの赤いスリットだ。
    ここは赤く塗れば良いというもんじゃない、と言うのが松本さんの口癖だった。
    後方から覗き込んで初めて、エラは赤いと確認できるのだと。
    真横から見てエラが赤く見えている魚なんていないのだから。
    事実、HOT SHOTのエラは、後方はバルサの木地が見えていて、前方だけが少し赤く見えるように表現してある。
    おまけにこのモデルに於いては、その赤いエラの繊維まで、一本一本筆で手書きしてあるのだから恐れ入る。
    デジカメで上手く撮れないのが残念だが、機会を見てまた紹介しよう。

    まだまだ見るべきところはたくさんあるモデルだけど、BLOGの画像制限でこれ以上は次の機会に譲るとしよう。
    もう時効だから言うが、この恐るべきミノーを、松本さんは3千円から4千円で卸していた。
    販売店で桐箱をセットされて1万円代後半で売られていたのをご存じの方もおられるだろう。
    なんともやりきれない話しだ。
    | HOT SHOT | comments(0) | - | posted by insist1 -
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